Pyramid method

ピラミッドメソッドとは?

オランダ政府教育機構Cito(旧オランダ王国教育評価機関)が開発した3歳から6歳までの幼児教育法です。いくつかの⼩さなグループを形成した保育室の中で、⼦どもたちはテーマ性のある遊びが準備されたコーナーに分かれて教育・保育を受けます。クラス集団に固定された従来の教育・保育スタイルから、⼦どもが遊びのテーマ(課題)を⾃分で選択する時間帯を取り⼊れ、それぞれのコーナー設定と遊びの展開が短期と⻑期のカリキュラム(プロジェクト)に構成されています。
現在、オランダ(全国)、ドイツ(ビースバーデン)、アメリカ(ニュージャージー)にて、未来型の教育・保育スタイルとして導⼊されています。

オランダ政府教育機構 Cito(旧オランダ王国教育評価機関)とは?

通称チトと呼ばれ、世界で最も規模の⼤きな教育評価(テスト)機関で、ヨーロッパ TOEFL(国際英語能⼒検定)の本部として、オランダ政府教育機構(旧オランダ王国教育評価機関)の⼀員です。
オランダの全児童はCitoの学⼒テストを受けますが、国際的な学⼒テストPISA(国際学習到達度調査)においてオランダの⼦どもたちの学⼒は国際基準上位だったことで、Cito開発のピラミッドメソッドが注⽬を浴びてきました。

かんらんこども園ではなぜピラミッドメソッドを取り⼊れたのか?

ユニセフ(国連児童基⾦)が⾏った、先進国で最も幸せを感じている⼦ども調査の結果、オランダの⼦どもは世界⼀幸せだと評価されました。(⽇本は10位)
この調査からも分かるように、⽇本の⾃殺者が異常なほど増え、学級崩壊・登校拒否も⼤きな社会問題となっています。
世界⼀幸せと感じ、国際的な学⼒テストが上位のオランダの⼦どもにあって⽇本の⼦どもたちに⽋けているものは何かということになります。それはSelf-Regulation(セルフレギュレーション)…「⾃分で⾃分をきめることができ、⾃分らしさを持ち、⾃分を律することができ、⾃信を持ち、他者への敬意の感情」が⽋けているのではないかと⾔われています。
そこで、かんらん こども園では⼦どもたちのSelf-Regulation(セルフレギュレーション)が育つ教育「ピラミッドメソッド」を取り⼊れることにしました。

3・4・5歳児の教育・保育

令和3年度プロジェクト保育のテーマ

発達領域 テーマ
4月 個性の発達 受け入れ
5月 空間の理解 空間
6月 考えることの発達 色と形
7月 考えることの発達/
世界の探索
色と形/
8月 世界の探索
9月 言葉の発達 交通
10月 考えることの発達 大きさ
11月 言葉の発達
12月 考えることの発達 数える
1月 言葉の発達 衣服
2月 言葉の発達/時間の理解 衣服/春
3月 時間の理解
  • 絵本コーナー
    • 言葉の発達
  • ままごとコーナー
    • 社会性を伴った情緒の発達
  • 積み木コーナー
    • 考えることの発達
  • ゲームコーナー
    • 個性の発達
  • 時間と空間の理解コーナー
    • ドールハウス
    • 知育ワーク
    • ブロック
  • プロジェクトコーナー
    • 知覚の発達
  • 1人コーナー
    • 知覚的な発達
  • 運動能力の発達コーナー
    • 運動
    • 知育玩具
    • その他
  • 制作コーナー
    • 芸術的な発達

0・1・2歳児の教育・保育

育児担当制

⼦ども達⼀⼈ひとりに寄り添い、⾷事、排泄、睡眠などの⽣活に関わることは可能な限りその⼦どもの担当保育教諭が対応します。
毎⽇同じ保育教諭がその⼦どもの体調や成⻑に合わせて丁寧に関わることで、⼦どもは⼤⼈に対して全⾯的に信頼しても良いことを学びます。⽇常⽣活を「同じ⼈、同じ場所、同じやり⽅」で⾏っていくことで、保育教諭と信頼関係を築き、安⼼感を持ってのびのびと過ごすことが出来るため、情緒の安定に繋がります。

あそび

乳児クラスでは、⼦どもの⽉齢や発達に応じたあそびを提供し、⼦どもの「やりたい」という気持ちを引き出すようにしています。「できた!」という気持ちに共感し「もっとやりたい!」という意欲をあそびを通して育てています。

  • 0才児

    0才児は、安⼼して園⽣活を送ることを基本に、⼦ども達の成⻑を⾒守っていくとともに基本的⽣活習慣が⾝に付くように、教育・保育を進めています。また、愛着関係を築けるように温かい家庭の雰囲気の中で⼩さいグループに分けて担当制を⾏っています。同じ保育教諭が教育・保育をすることで、安⼼感を持ち、愛着関係を育むことをねらいとしながら、⼦ども達の⾃主性を育むことを⼤切にしています。

  • 1才児

    着脱・排泄・⾷事の⼿順はどの保育教諭が関わっても同じやり⽅で⾏い、⼩さいグループに分けて担当性を⾏いながら⼦ども達が安⼼して過ごせるようにしています。また、⼦どもの中に習慣が形成されるには、乳児期に⼤⼈が丁寧に関わっていくことが⼤切なので、同じ保育教諭が教育・保育をすることで安⼼感を持ち、愛着関係を育むことを狙いとしています。1⼈ひとりが⾃分の場所を持つことで、くつろげる環境や安⼼感を感じられるようなお部屋をデザインしています。

  • 2才児

    「⾃分で!」という気持ちを⼤切に⾃主性を育み、できないところはそっと気持ちに寄り添い援助しながら教育・保育をしています。また、後半は3才児クラスに向けて、デイリープログラムを⾒て1⽇の流れを確認したり、サークルタイム、グループに分かれてプロジェクト保育を⾏いピラミッドメソッドを少しずつ経験していきます。

食事

担当の保育教諭と⼀緒に⾷事をし、楽しい雰囲気の中で⾷事を楽しめるようにしています。
また、⾷べ物の持ち味や季節感を⼤切にするため、旬の野菜、⿂などをできるだけたくさん取り⼊れ、おやつは毎⽇⼿作りで出ます。
離乳⾷は、家庭と連携を取りながら⾏っています。⽉齢やそれぞれの発達に準じ、保育教諭や栄養⼠の連携のもと進めています。

排泄

⾸がすわり⾜腰やお腹の⼒がついていき、握⼒も発達してくるとオムツ交換後に⼦どもが⾃分で起き上がるのを⼤⼈が援助するようにします。歩⾏が安定したらオマルに座り、トイレトレーニングを進め保育しています。